備前瓢形水指びぜんひさごがたみずさし

  • 岡山県・備前窯
  • 桃山時代
  • 16-17世紀
  • 焼締陶製
  • H-20.7 D-24
  • 所蔵
    MIHO MUSEUM

 桃山時代に積極的に茶陶を生産した備前窯は、焼締陶という特色を生かして花入や水指などの水の器に優品が多い。この作品は裾を膨らませ胴を締めたいわゆる瓢形の水指である。胴に施された櫛目のような細い篦跡は穏やかな作行きを示す一方で、古備前独特の窯変の鮮やかな発色が堂々とした大きさにさらに重厚さを加えている。口縁の内側は水を出しやすいようにわざと一部欠いてある。替蓋には呉須赤絵の蓋が添っている。