達磨図 伊藤若冲筆だるまず

  • 江戸時代  十八世紀
  • 絹本着色 一幅
達磨図 若冲と蕪村 図録解説

達磨図 伊藤若冲筆 若冲と蕪村 図録解説
 藪にらみ風の大きな三白眼、瞼の両端から垂れ下がる眉、キノコのような鼻、M形の口ひげ、ウェーブがかった髪。とにかく一度見たら忘れられない顔である。薄墨の背景を塗り残した中に人物が描かれ、衣紋の墨線は鮮やかな朱色を塗った後に引かれる。目と耳には裏彩色が施され、青や黄色の混ざった白目が異様な雰囲気を放つ。若冲の達磨図は曽我蕭白の描いたそれを意識し、蕭白は白隠の達磨図から影響を受けたことが指摘されているが、本図は達磨の異形性を誇張し、迫力とともに滑稽味を含んでいる。詳しくは、本書・辻論文を参照されたい。
 署名はなく、「藤女鈞印」(白文方印)、「若冲居士」(朱文方印)を捺す。