馬に似た頭は鈍い鼻面を有する一方で鋭い牙をもち、単一の渦巻く頂飾と機敏そうな小さな耳が頭頂から後方に流れている。獣はライオンのような爪のある足で立ち、胸を前方に堂々と突き出し、前脚をまっすぐぴんと伸ばし、飛びかからんばかりに後脚を曲げている。翼の羽を思わせるコンマ型の突出物が両肘を目立たせ、金銀の象嵌が頂飾、耳、胸、胴体、尾、脚をきわだたせている。眼もかつては象嵌されていた。この作品は中空で、腹の下に恐らく鋳造の過程で設けられたとみられる穴が一つある。この伝説上の動物がいかなる状況のもとで制作されたかは判然としない。東周後期の文献及び宗教には想像上の動物が溢れており、それらは秦漢時代には道家思想と不死の追求においてとりわけ重要な役割を果たした。この時代には、同じように鱗をもつ、架空または実在の動物がしばしば一群をなして玉及び装飾を施した青銅で作られた。それらはその持ち主がいつの日か住みたいと願った仙人の島を立体的に再現した雛形の中に棲息する、異世界の動物たちを意味したのであろう。

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辟邪



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