与謝蕪村(1716−1783)は、俳諧では松尾芭蕉、文人画では池大雅に並び称されるほど、二つの異なる分野で、類まれなる才能を発揮しました。

蕪村は、淀川に程近い摂津国東成郡毛馬村(せっつのくにひがしなりごおりけまむら)(現在の大阪市都島区毛馬町)で生まれました。20歳の頃に江戸へ出て俳諧を学びますが、27歳の時、師である早野巴人(はやのはじん)〔夜半亭宋阿(やはんていそうあ)〕の死を契機として、北関東から東北、丹後など各地を遊歴します。その後、京都を定住の地と定め、68歳の生涯を閉じるまで、俳諧 ・ 絵画の双方において、独創的で魅力ある作品を数多く残しました。

本展では、俳書などの俳諧資料や弟子たちに宛てた書簡、絵画などの代表作を含む約150点で構成し、俳諧師 ・ 絵師の両面から蕪村の魅力を紹介します。

時間や空間を超えて、自由自在に翔けめぐる蕪村の芸術世界を、どうぞお楽しみください。 |


2.十宜帖(「宜暁図」) 冊子 国宝 明和8年(1771) 川端康成記念会蔵

明時代末の文人李漁(りぎょ)の漢詩を、池大雅(いけたいが)と蕪村が連作した作品。蕪村は、季節や天候によって移り変わる自然をみごとに描いています。


3.「花の香や」自画賛 軸装 MIHO MUSEUM蔵

扇面に「花の香や 嵯峨のともし火 消ゆる時」とういう句と嵯峨の山々と連なる民家と竹やぶを描いています。 |